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みなさんは、定款を大事にしていますか?
「定款」って、地味な存在ですが、会社における憲法です。
普段は意識しないのですが、定款によって様々なことが決められています。
法人の設立時に、定款をなんとなく作ってしまうと、後から新しいことをしようとする際に、やっかいな事になります。
ここでは、失敗しがちな事例をご紹介します。
取締役が辞任したり、新しく取締役が就任したりするときに、「定款」で定めた取締役の人数に一致しているか、確認していますか?
定款で定めた人数より少なかったり、多くなってしまう場合には、定款の変更が必要です。
そして、ちょっと忘れがちなのが、「取締役会」の存在。
取締役会の成立人数より少なくなっているにもかかわらず、取締役会の規定が定款に残ってしまっていませんか?
監査役の任期は、最低4年です。
でも、従来取締役の任期が2年ということが一般的だったために、監査役の任期を2年としてしまっている定款も見受けられます。
商法・会社法の定めに違反してしまっていますので、あなたの会社の定款は大丈夫か、見直してください。
定款には、事業の目的が定められていますよね。
会社を設立するときに、何でもできるように・・・という思いから、何でもかんでも目的に入れてしまう社長さんがいますが、設立当初は良くても、しばらくして困ってしまうことがあります。
会社の事業も軌道に乗ってきて、新たな取引先との取引を開始する際に、目的があまりに多いと、「おたくの会社は何の会社ですか?」というように、専門家として見られなくなる可能性があります。
これ以上に、会社が金融機関から資金の借り入れを行おうとした際に、融資を断られることもあり得ます。事業目的に、金融機関が融資を断りやすくする事業目的を入れてしまった場合です。
資金の借り入れを断られることもある、「事業の目的」です。
大切に、想い込めて、吟味して決定しましょう。